随心院「はねず踊り」の小野小町・・・
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花笠に、はねず色の段絞りの小袖姿で、梅の枝を手に持った少女が小野小町(おののこまち:裾がはねず色)と深草少将(ふかくさのしょうしょう:裾が緑色)に扮し、百夜通い(ももよがよい)の恋物語の童歌(わらべうた)に合わせて梅園で踊る「はねず踊り」・・・
随心院|京都市山科区小野御霊町|Googleマップ
(2018年3月25日撮影)
この、小野小町ゆかりの随心院では、境内の小野梅園に「はねずの梅」と呼ばれる遅咲きの紅梅など約200本の梅が植えられ、薄紅色のことを古くは「はねず」と呼んだことからこの名が付き・・・
当時、才媛で絶世の美女だった小野小町を慕い、深草少将が100日通いの願をかけて通い続けて99日目の夜、大雪に阻まれ、病で世を去ったといわれている平安時代の恋物語はわらべ歌となっていく・・・
「はねず踊り」 小野わらべうた
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あーりゃ これ これ、 これは楽しや
小野のお寺の、 踊りでござる・・・
少将さまがござる、深草からでござる、
毎夜夜さりに、通うてござる
かやの木の実で、 九つ 十と
日かず数えて、 ちょいとかいまみりゃ
今日もてくてく、 よ〜 おかよいじゃ・・・
「小野小町」(おの の こまち:生没年不詳)
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平安時代前期9世紀頃の三十六歌仙の女流歌人で詳しい系譜は不明・・・
生誕地については、伝承によると現在の秋田県湯沢市小野といわれており、小野篁の子孫が通説らしいが解らない。晩年は秋田県湯沢市小野で過ごしたという説の他、京都市山科区小野にある随心院には、卒塔婆小町像や文塚など史跡が残っている・・・
歌風は繊麗・哀婉、柔軟艶麗で、仁明天皇の治世の人物である在原業平や文屋康秀、良岑宗貞と和歌の贈答をしているため、実在性が高いと云われている・・・
https://ja.wikipedia.org/wiki/小野小町
「深草少将」(ふかくさのしょうしょう:生没年不詳)
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室町時代に世阿弥ら能作者が創作した、小野小町にまつわる「百夜通い」の伝説に登場する人物。深草の里の欣浄寺(ごんじょうじ:京都市伏見区)に屋敷があったとされる・・・
欣浄寺の池の横には「少将の通い道」とよばれるものがあり、訴訟を持っている者がここを通るとかなわないと言われる。その他、小野小町供養塔と並んで深草少将供養塔がある・・・
https://ja.wikipedia.org/wiki/深草少将
少将さまがござる、深草からでござる
雪の夜みちを、 とぼとぼござる
今日でどうやら、 九十と九夜
百夜まだでも、 まぁおはいりと
あけてびっくり、 よー おかわりじゃ・・・
小町さまでござる、 まんだらさんにござる
小野のはねずは、 紅梅でござる
花はうすべに、 九つ十の
わらわあつめて、 手拍子そろえ
はねずおどり、 よー おうかれじゃ・・・
←「唐棣色」 (はねず) 色 ................................................................................. 唐棣色(はねずいろ)とは鮮やかな朱色に近いオレンジがかった薄い赤色のこと。朱華、唐棣花、棠棣とも書く。唐棣とは、庭梅(或いは庭桜)またはザクロの花の古名。日本書紀によると天武天皇の頃、親王や諸王の衣装の色として定められたものである。奈良時代。天武天皇14年(687)に「秋七月‥‥浄位より已上は、並に朱華を着る‥‥」とあり、僅か3年だけ紫色の上に朱華の服を着ていた。その後の養老律令では黄丹が親王の色とされ現在の皇太子徳仁親王もこの色の衣装を着用しているが、唐棣色はこの色と極めて近いため平安時代は禁色の一つとなっていた・・・ https://ja.wikipedia.org/wiki/唐棣色 吉岡幸雄の「日本の伝統色」|染司よしおか工房だより|朱華(はねず)の色 https://www.sachio-yoshioka.com/blog/2002/06/d15-2/ |
深草少将の「欣浄寺」(ごんじょうじ:京都市伏見区西桝屋町1038-1)から・・・
小野小町の「隨心院」(ずいしんいん:京都市山科区小野御霊町35)まで・・・
現在、徒歩で5.6 km(1時間9分)地図 ↓・・・
「随心院」(ずいしんいん)
京都市山科区小野にある真言宗善通寺派大本山の仏教寺院。本尊は如意輪観音。寺紋は九条藤。当寺の位置する小野地区は、小野氏の根拠地とされ、随心院は小野小町ゆかりの寺としても知られる・・・
随心院は、仁海(954 - 1046)が創建した牛皮山曼荼羅寺(ぎゅうひさんまんだらじ)の塔頭であった。神泉苑にて雨乞の祈祷をたびたび行い、そのたびに雨を降らせたとされ、「雨僧正」の通称があった・・・
https://ja.wikipedia.org/wiki/随心院
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「小野小町」は、絶世の美女として知られており、生没年をはじめその素性はほとんど明らかにされず、その人物像には謎が多い。同じく百人一首に選ばれた小野篁の孫とも言われるが、多くの学者からは矛盾点が多いため否定されている。出生地も秋田県湯沢市がもっとも有力とされ、あきたこまちなどの名前の由来となっている。第54代天皇の仁明天皇から、その子である文徳天皇、孫の清和天皇の三代の時代に宮中で仕えていたと言われており、仁明天皇の更衣だったという説もある・・・
http://www.zuishinin.or.jp/komachi.html
平安時代には男が女のもとに通うのが普通であった「通い婚」も、武士の時代ともなれば、妻が夫の家に嫁入りし、人質や政略結婚と、結婚観は大きく変わり、いいなずけにお見合いなど好き嫌いの感情は殆ど消され、これは男女観の夢のような憧れに近い物語のように・・・
その後の室町時代に、父・観阿弥(かんあみ)と子供の世阿弥(ぜあみ)が能楽としてこの物語を「百夜通い」として、男女の生きる情念の姿を小野小町を題にした「七小町(ななこまち)」の謡曲・能楽として、関寺小町/鸚鵡小町/卒都婆小町/通小町/草子洗小町/雨乞小町(高安小町)/清水小町などが生まれている・・・
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能 「通小町」(あらすじ)
比叡山山麓で夏安居中の僧のところに、毎日木の実と薪木を持って一人の里女がやってくる。僧は今日こそ名前を聞いてみようと思い、尋ねてみると、その女は「小野・・」といいかけて、薄が茂る市原野あたりに住む姥であり跡を弔ってほしいと言って姿が見えなくなる...僧は、あなた方が亡霊の小野小町と四位の少将であるならば、少将が小町の元に百夜通いしたときのことを再現してみせて欲しいと願い...少将は小町の事を思い続けて、粗末な格好で、雨の日も雪の日も暗い夜を通い続けたときの様子を再現し...満願成就の百夜目、まさに契りの盃を交わす時、祝いの酒が仏の戒めであったことを悟り、お互いの罪は消え、亡霊の小町も少将も、ともに成仏する事ができた・・・
https://ja.wikipedia.org/wiki/通小町
大槻能楽堂 2016年6月号
上町台地の地域情報紙『うえまち』
http://www.machi-sumai.com/_userdata/uemachi/cn28/pg380.html
日本では楊貴妃、クレオパトラとともに「世界三大美女」の1人であり、
その後の小野小町には浮いた話は語られてはいない、
当時、書家の小野道風が従兄にあたり、小野小町も30歳を過ぎて宮仕えを辞し、
そして、70歳余の生涯をこの地でおくったと、この寺は伝えている・・・
「花の色は 移りにけりないたづらに 我が身世にふる ながめせし間に」
小野小町 百人一首「古今集」
(降る長雨をぼんやりと眺めいるうちに、花の色もすっかり色あせてしまいました)
・・わたしの美しさも、この花の色のように、こんなにも褪せてしまいました・・・
(以下・参考サイト)
「随心院はねず踊り」2018/3/25
はねず踊り2018は京都の春の風物詩です。はねず踊りは毎年3月の最終日曜日に行われています。はねず踊りでは特設の屋台を組み、花笠にはねず色の段絞りの小袖姿で、梅の枝を手に持った少女が小野小町(おののこまち)と深草少将(ふかくさのしょうしょう)に扮し、百夜通いの童歌に合わせて踊ります。(詳細下記参照)
【はねず踊り2018 日程時間(要確認)】
はねず踊り2018は2018年(平成30年)3月25日(日曜日)9:00~16:30まで行われます。はねず踊りは11:00・12:30・13:30・15:00から行われます。なお雨天の場合、堂内で行われます。
【はねず踊り2018・随心院 アクセス・マップ地図】
場所・・・京都府京都市山科区小野御霊町35
最寄り駅・バス停・・・小野駅(徒歩約5分)
http://kyototravel.info/はねず踊り
華やかなりし、はねず踊り。
https://www.travel.co.jp/guide/article/8928/
http://www.photoland-aris.com/myanmar/ne/22/
http://京都のitベンチャーで働く女の写真日記.com/kiji.html?entry=2013-03-31-01
【ご当地グルメ】・・・・・・・・・
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「はねずういろう」
随心院で行われた「はねず踊り」のイベント時に買った、はねずういろうです。
中身は黒砂糖と寒天で作られていてとてもあっさりしている・・・
食べ方は、竹の筒のお尻の節を千枚通しで穴を開け、紙で巻かれた包み紙の所から吸い出す・・・
https://ja.wikipedia.org/wiki/百夜通い
http://www.mode-japonesque.com/kotosanpo/sanpo04/sight04_1.html
https://kanko.city.kyoto.lg.jp/detail.php?InforKindCode=2&ManageCode=1000115
http://www.zuishinin.or.jp
小野わらべうた|はねず踊り
http://www.geocities.jp/i_love_yamashina/hanezu.htm
http://aloneagainorkyoto.com/2011/03-27-zuishinin/
https://ameblo.jp/brgmzbm/entry-12259978292.html
http://www.zuishinin.or.jp/komachi.html
http://sakuragai6.kyoto-tales.net/2010-03-29-2285
京都のイベント・行事 はねず踊り
https://kyoto-design.jp/event/2384
http://www.zuishinin.or.jp/index.html
http://kntryk.blog.fc2.com/blog-entry-259.html?sp
http://www.zuishinin.or.jp/hanezu_web/index.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/小野小町
http://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/komati.html
https://www.shigureden.or.jp/about/database_03.html?id=9
小野小町ゆかりの随心院。
https://www.travel.co.jp/guide/article/8928/
http://www.kyoto-kankou.or.jp/info_search/?event_id=2118&r=1521344700.9526
https://ja.wikipedia.org/wiki/深草少将
あかつきの 榻の端書き 百夜書き 君の来ぬ夜は われぞ数書く
https://www.itohkyuemon.co.jp/site/kyoto/tuu153.html
欣浄寺(伏見大仏欣浄寺)
http://shigeru.kommy.com/momoyogayoi.htm
通小町|かよいこまち|シリーズ「能の描く女たち」 恋と愛の果て
https://aobanokai.exblog.jp/i16/
http://www.tessen.org/dictionary/explain/kayoikomachi
http://www.the-noh.com/jp/plays/data/program_023.html
http://www.noh-oshima.com/tebiki/tebiki-kayoikomati.html
https://aobanokai.exblog.jp/i16/
https://aobanokai.exblog.jp/1453003/
https://aobanokai.exblog.jp/1516198/
大槻能楽堂 2016年6月号|上町台地の地域情報紙『うえまち』
http://www.machi-sumai.com/_userdata/uemachi/cn28/pg380.html
卒都婆小町 | 銕仙会 能楽事典
www.tessen.org/dictionary/explain/sotowakomachi
https://plaza.rakuten.co.jp/k0235k/diary/201706190000/
https://ja.wikipedia.org/wiki/通小町
https://ja.wikipedia.org/wiki/卒都婆小町
https://ja.wikipedia.org/wiki/草子洗小町
https://ja.wikipedia.org/wiki/唐棣色
山科・随心院の「はねず踊り」
https://www.thecovernippon.jp/20140301_color/
http://manyou.plabot.michikusa.jp/manyousyu4_657.html
http://www5e.biglobe.ne.jp/~narara/newpage%204-657.html
小野妹子・小野道風・小野小町は血が繋がってますか?
繋がっています。
小野道風・小野小町は、それぞれイトコの関係にあります。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1453045729
https://ja.wikipedia.org/wiki/小野道風
https://ja.wikipedia.org/wiki/小野氏
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